怖い薬=睡眠薬なの?

怖い薬=睡眠薬なの?

睡眠薬というと、ずっと眠ってしまい起きられないとか、自殺で使われるようなシーンがテレビドラマなどで使われるのを見て怖いお薬と思われている方もいるかもしれません。

しかし、人間にとって睡眠は非常に重要です。睡眠不足では仕事の効率がはかどらない、イライラしてすぐ怒ってしまったり、けんかになってしまうという経験をされた方も多いのではないでしょうか。

人間が人間らしくいられるために十分な睡眠は欠かすことのできないものなのです。そして、様々な要因でこの睡眠をうまくとることができないで悩んでいる患者さんもおられます。

仕事が忙しすぎる、プレッシャーで眠れないなど、睡眠障害の原因は様々です。また、睡眠障害から精神疾患に病状が発展してしまい、うつ病などを発症したりすることさえ十分考えられます。

したがって、睡眠がとれないという症状は放置しておいてよいものではありません。そこで現在の医学でも、脳の中でのどのようなメカニズムが睡眠を引き起こし、どのような理由で睡眠障害が起きてくるのかの研究も進められています。

睡眠障害といっても、寝床にはいっても寝られない入眠障害、あるいは途中で起きてしまう中途覚醒、起きたくもないのに朝早くというより深夜に起きてしまう早期覚醒など様々な睡眠障害のタイプがあります。

これらの研究が進み、どうすればお薬でよい睡眠をもたらすことができるのかもわかってきて、非常に良い治療薬が開発されてきているのです。

確かにかつての睡眠薬として用いられたお薬はバルビツール系といって鎮静作用が強いため、過剰に効きすぎると人間の呼吸をつかさどる脳の部分にまで作用してしまい、睡眠中の呼吸に影響が出てしまう可能性も指摘されていました。

しかし、特に近年、新しく発売されている睡眠薬に関しては、かつてのいわゆる向精神薬における眠気の副作用を利用したようなお薬とは異なって、人間の睡眠の生理学に基づいてより安全で、様々なタイプの睡眠障害にも効果が認められる非常に良い治療薬が発売されるようになっています。

現在では、決して怖い薬などではありません。このような新しく出てきた、今までとは異なる方法で睡眠作用をもたらすお薬に関してはそのお薬を飲んだからといって、精神的な作用をもたらす可能性も格段に低くなっており、非常に使いやすいお薬といってよいでしょう。

重要なことは、医師の診察をしっかりと受け、適切な生活指導などの下で、このようなとても有効な治療薬である睡眠薬を指示されたとおりに使い方で適切に使用することが重要です。